舞台設定

この物語は いつだかわからない昔、どこだかわからない遠い場所で展開されますが

舞台設定があります。言葉だけで聞いてもわかると思いますが。

解っていると、3倍面白い(かもしれません)それでは

千里と天の邪鬼の舞台設定についてご説明差し上げます。

舞台は川添(かわぞえ)の国と獣の国の二国間で行われます。一つずつ見ていきましょう。

 

川添の国

小さいけれども 賢明王 夢の介は名君で食べるものにこと欠かない豊かな国です。

華一郎という、戦上手な将軍が率いている白装束をみにまとった

白壁隊(はくへきたい)五千人も強く。政治、軍事ともに安定しています。

西側の大きな川と、東側の山脈に囲まれて、攻められにくいというのも

国の安定の一因のようです。隣国獣の国が川添を攻めるには

険しい山脈を越えるか、とても狭い国境の谷を通るしかありません。

また、川添には千里姫という秘密兵器も……。

 

あ、ちなみに平太はお城で馬の世話をする係りです。

 

獣の国

川添の国の約二十倍の国土を持つ巨大な軍事国家です。

 畑を耕したり、米をつくったりはしません。ただただ、敵国を攻め、敵国のつくった食料を奪う。

それがこの国を治める 残忍王 大行(たいぎょう)の政策です。

彼女の一人息子である天行(てんぎょう)はその政策を快く思っていないようですが。

『逆らうものはわが子でさえ殺す』母にそれを伝えることが出来てはいません。

天行は二万の天狼軍(てんろうぐん)という屈強な軍隊を率いており

毎年秋に白壁隊と戦っていますが、どうやら一度も勝てたことがないようです。

 

大行や天行がどのように難攻不落の川添を攻めるのか? これは見所のひとつですよ。

 

此花咲山(このはなさくやま)

川添の城から歩いて半日ほどのところにある自然豊かな山です。

綺麗な水、生い茂る木々、山を跳ね回る動物たち、さえずる鳥。

そんな豊かな山を治めているのが 当年とって499歳のなぞの女さくら  

あることから、この山を訪れることになった、千里と平太を観察していた彼女は

どういうわけか平太を気に入ります。 そして平太に持ちかけるのです。

 

『あたしと契約して鬼にならないか?』 ここから物語は大きな動きを見せ始めます。

千里と天の邪鬼には特殊な設定が二つありますが、それらをご紹介。

とはいっても、これも見ていればわかるのですが、解っておくと三倍楽しい(かも)

 

禁断の薬、覚醒剤

決して、後ろに手が回ってしまうアレではありません、自分の能力を覚醒させる薬です。

これを飲むと不思議な力が手に入ります、登場人物たちの持っている力をご紹介

 

獣の国

 

あばた 『自分達に迫ってくる危険が事前にわかる』

これは本人だけでなく、自分の大切に思っている人に迫っている危険も解ります。

この能力のおかげもあって、獣の国での彼の信頼は厚いようです。

 

こおる 『遠くの人間の声が聞こえる』

どんなに遠くても、知っている人ならその人がいま何を喋っているのかわかる。

携帯も盗聴器もない世界でこの能力はかなり強力です。

 

どもり 『一度見た人間が今どのぐらい遠くにいるかわかる』

正確にどこにいるかまではわからないのですが、近づいてくるとよりはっきりわかるようです。

死んでしまった人のことはわからなくなるので、人の生き死にを調べるときに力を使うことが

多いようです。

 

川添の国

 

凛 『目の前にいる人が自分になにを望んでいるかわかる』

この力のおかげで、凛はモテモテのようですが、どうやら彼氏はいない様子。

また、何を望んでいるかわかるので、何を望まないかも解り。戦いの時に使っているようです。

体力的には普通の女の人である彼女が戦で活躍できるのはこの力のおかげなのです。

 

蘭 『パンチ力1トン』

説明不要ですね。

 

また、覚醒剤にはリスクがあり、力と引き換えに人物たちは何かを失っています。

それが何かは、是非 ご自身の目でお確かめください。

 

また、千里は眼が見えず、変わりに未来に起こる残酷な出来事が見えますが

これは覚醒剤を飲んだからというわけではなく生まれつきのようです。

 

 劇中で平太はさくらと取引を行い、鬼の力を手に入れます。

鬼は首と胴体が離れでもしない限り死にません。そしてものすごく強い力をもっています

ですが、ずっとそのままでいられるわけではなく、いろいろ制約があります。

観劇前にこっそりお教えしましょう。

 

1:鬼の力を得られるのは短時間。

鬼になってもずーっとそのままではありません。力はある程度使うとなくなってしまいます。

時間にして、大体1時間程度でしょうか? 舞台では3分ぐらいしか不死身ではいないようです。

 

2:鬼の力一回と、大切なものひとつで交換。

力を使うためにはなにか大切なものを犠牲にしなければなりません。

それはお金などではなく、本当に大切にしているものなければいけません。

若さや、真面目さ、健康、才能など、そのひとを形作っているような大事なものでなければ

鬼の力は引き出せないようです。

 

平太はいったい何を犠牲にするのでしょうか? 開幕前に考えてみるのもおもしろいでしょう。

 

3:力を使えるのは三回まで

499歳のさくらは4回力を使うことが出来るようなのですが、取引の上では三回しか使えないといいます。

 

もし、四回目の力を使ったらどうなるのか? それは見てのお楽しみです。